★教室★〜大輔side〜

千夏は傷ついてる。

宏輝のせいで。

「おい、大輔!話って何だよ」

「どう思ってんだよ、千夏の事。」

静かな教室に俺と宏輝の声だけが響く

「はぁ?どうって何が?」

「だから、千夏の事好きなのかよ。」

「......別に。」

宏輝の顔が段々と曇っていく

「じゃ、千夏に期待させるような事すんなよ」

「お前には関係ねぇーだろ。」

「あるよ...俺千夏の事好きだから。」

「えっ...」

「関係大ありだよ。明日告ろうと思ってる」

「...............」

「宏輝はいんだな?俺と千夏が付き合っても。」

「......千夏は、お前なんかと付き合わねぇよ...」

「はぁ...笑、お前のその勇気はどっからくるんだよ。」

「約束したんだ。」

「約束?」

「あぁ、俺以外好きにならないって。」

「ずいぶんと、自分かってだなお前」

「だってあいつは俺が好きなんだから」

「分かってる。でも、これ以上千夏がお前の事で悩んで泣いてる所なんて見たくねぇんだよ。」

「俺も分かってるよ...悩ましてる事ぐらい...」

「最後にもう一回聞く...千夏の事宏輝はどうも思ってないんだな...」

「俺は千夏の事...」

ガラッ

宏輝の言葉を遮るように千夏が教室に入ってきた...

「あれ?宏輝に大輔、どーしたの?」

「べ、別に...。」