それから…俺はよく未風と話すようになった。



彼女の書く小説は、表裏のない未風そのものだった。




「飯塚君。これ…どうかなぁ?」





未風はいつも小説が出来上がったら俺の元へ持ってきてくれた。




受け取った俺は徹夜して未風の小説を読むのに明け暮れた。





そのため、よく授業中寝てたりして…彼女にも心配されたが。





俺は未風の小説を読むのが好きだったため、大丈夫と平気ぶった。
















そんな未風とも…次の学年ではクラスは分かれてしまった。




でも、小説の受け取るやり取りは続いた。




そして…クラスが離れてから変わったこともあった。




「ははっ…可愛い。」





未風が小説の最後のページに…








『部活、ガンバレです!私、すっごい応援します!』








と、可愛いメッセージを書いてくれることだ。





それが俺は毎回楽しみだった。











だが、中学2年生の終わりに近づくにつれ、会う機会もなくなり…






小説のやり取りも下駄箱でのやり取りになってしまった。