「ごめん!お待たせ!」



佐々木のん17歳。



取り柄もない普通の女子高生。






これから心友の松村由紀(まつむらゆき)ちゃんと放課後デートしてきます!








「あ、ここちょっと寄ってもいい?」



明らかに女の子のお店ではない。





もしかして…





「隼人くんのクリスマスプレゼント?」



「うん!」





今は12月。

もう少しでクリスマスだから由紀の彼氏の隼人くんへのプレゼントを見に来たんだ!





「おっけ!行こ行こ!」











うわぁ…



初めてきた男の子のお店。



かっこいいものがいっぱい売ってる。






「のん?これとかどうかな?」






由紀が持ってるのは時計。




とってもかっこよくて少し高そう…





「よくわかんないけど、でもかっこいいと思う!でも高そう…」






「そうでもないよ!」

と言って、時計の値札を見せてくれた。





「思ったより安い!」




すっごく安くはないけど、そこそこな値段で高校生のあたし達にとってはありがたい値段。




「だよね!これにしよう!」






由紀がお金払いに行ったから、もう少し見てよ!






「どれも買いやすい値段だぁ」




ドン!!!





「ご、ごめんなさい!」





よく周りを見てなかったから人にぶつかっちゃった…





「こちらこそ、すいませ…」




なんか聞いたことのある声…








「伊藤くん!」




ぶつかったのはクラスメートの伊藤かずくんだったんだ…






「なんで佐々木がここに…って彼氏のクリスマスプレゼント?」





「あ、あたしじゃなくて由紀が…」





「隼人のか」



「う、うん」





男子とこんなに喋ったことないから緊張するー!!







「のん、お待たせ!」



「由紀!」




由紀が来てくれてよかった!




「って、かずじゃん。買い物?」





「おう。隼人のプレゼント決まったのか?」






さすが由紀…





あたしは緊張してたのに、由紀は普通に会話してる。






「んじゃ、行こっか!待たね、かず!」





「おう!じゃあな佐々木!」






「ば、ばいばい!」






名前呼ばれてびっくりしたからぎこちなくなっちゃった。