トゥルルル――……



「はい、捜査一課………はい、はい……分かりました。ありがとうございました!」



電話が鳴る。


出た仇夂の表情はみるみる明るくなる。



「浅雛、喜べ!薙晶の意識が戻ったぞ!」



「!!!」



「本当か!」


「良かったわね。」



「まじで良かったな~!」


「ほんとですよ。」



電話は薙晶の意識が戻ったと病院からだった。


皆安堵の表情を浮かべ、笑い合う。



「浅雛、何してる。行くぞ。」


「ど、どこに……」



「病院に決まってるだろ!」



「え、いや、でも………」


「厠餉乘くん。お願いね。」


「分かりました。」



厠餉乘と我黏の言葉に浅雛は戸惑うが、假躍が背を押す。



「小鳥遊、お前も行ってこい。」


「俺も?」


「気になるだろ。」



小鳥遊もまた、仇夂に背を押される。


厠餉乘に連れられ、浅雛と小鳥遊は病院に向かった。