小さく丸まっているユイの背中は、いつもよりとても小さく見えた。

「もぅ良いよ…」

私は、そんなユイを見ていられなくて…

声をかけた。

ユイの体は、ピクッと動いて

ゆっくりこっちを見た。

その目は、とても驚いていて…

涙だけがポタリと落ちた…

風が私達の間を通る用にサアッと吹いた。

長いユイの髪は、ゆらゆらと揺れる

一瞬髪でユイの顔が見えなくなった。

だけどそれでも私は、ユイを見つめた。


同情してる顔じゃない

嬉しそうな顔じゃない

悲しそうな顔じゃない


きっとただ無表情でユイを見つめている