私は到底バスケ部の尚に勝てる訳が無く
て捕まってしまった。
人通りの少ない道に出ていて、辺りは静
まっていた。
「愛。泣いてるの?」
尚が優しく語りかけてくる。
「泣いてない……。」
「誤解だって。」
「……。何処がよ。」
私は尚を睨みながら熱い雫を目から零す
。
「……たく。もう、いいよ!」
どうゆう意味?
「私、別れたく……「ホラ。これ」」
手を出せと顎で合図してくる。
「え?」
『チャリ』
冷たい金属のようなものが手の上に落ち
た。
手を開くとそこにはNという文字の入っ
たネックレスがあった。