私が最初に彼に出会ったのは、パソコンの画面の中だった―――
と言うと、なんだか聞こえが悪い。
ネット上の恋愛はしばしば咎められるけれど。
私の恋は、それとは少し違う。
大学の授業は、高校と違ってびっしり詰まってはいない。
どうしても、「空きコマ」と呼ばれる時間があって、私はその時間を悠々自適に過ごしていた。
友達と話したり、たまっているレポートを片付けたり。
一人で暇なときは、ラウンジのパソコンをいじったりする。
その日は、何の気なしにある楽器について調べていた。
それは、サックス。
中学生の頃は吹奏楽部だったけれど、私は希望の楽器を吹くことができなかった。
それで、その頃からずっと憧れている楽器がサックスなんだ。
低音楽器を担当していた私は、旋律を吹いてみたいといつも思っていた。
旋律を吹く楽器、その中でも特にかっこいいのが、アルトサックス。
大学生の今は無理だけれど、働くようになったら、楽器を習いたい。
そして、その楽器とともに、地域の吹奏楽団に入りたい。
中学生のとき、私は体のせいで、結局最後まで吹奏楽部を続けられなかった。
それが悔しいんだ。
だから、あの頃の夢を、大人になったらもう一度追いかけたい。
そう思っている。
近くの教室やら、月謝やら、具体的なことを調べていた私。
でも、憧れている割には、私は何も知らない。
サックスで吹けるジャズの名曲とか、そういうのも知らない。
何かあるかな、そう思って。
動画を検索した。
それが、あなたに出会うきっかけになるなんて、思いもしないで。
と言うと、なんだか聞こえが悪い。
ネット上の恋愛はしばしば咎められるけれど。
私の恋は、それとは少し違う。
大学の授業は、高校と違ってびっしり詰まってはいない。
どうしても、「空きコマ」と呼ばれる時間があって、私はその時間を悠々自適に過ごしていた。
友達と話したり、たまっているレポートを片付けたり。
一人で暇なときは、ラウンジのパソコンをいじったりする。
その日は、何の気なしにある楽器について調べていた。
それは、サックス。
中学生の頃は吹奏楽部だったけれど、私は希望の楽器を吹くことができなかった。
それで、その頃からずっと憧れている楽器がサックスなんだ。
低音楽器を担当していた私は、旋律を吹いてみたいといつも思っていた。
旋律を吹く楽器、その中でも特にかっこいいのが、アルトサックス。
大学生の今は無理だけれど、働くようになったら、楽器を習いたい。
そして、その楽器とともに、地域の吹奏楽団に入りたい。
中学生のとき、私は体のせいで、結局最後まで吹奏楽部を続けられなかった。
それが悔しいんだ。
だから、あの頃の夢を、大人になったらもう一度追いかけたい。
そう思っている。
近くの教室やら、月謝やら、具体的なことを調べていた私。
でも、憧れている割には、私は何も知らない。
サックスで吹けるジャズの名曲とか、そういうのも知らない。
何かあるかな、そう思って。
動画を検索した。
それが、あなたに出会うきっかけになるなんて、思いもしないで。