そのまま和樹と手を繋いで、その超いい場所とやらへ向かった。
その場所に行くまでに和樹はかき氷を奢ってくれた(最初からそうしとけよ)。
あたしがありがとう、って言うとあぁ、って照れくさそうにしていて、なんか変な感じ。
ゆっくり歩いていくとその場所に着いた。確かに、花火が間近でよく見える。

「よく知ってたね」
「あー前だれか変な女に連れて来られたとき教えてもらった」
「・・・そうなんだ、(てか変な女って・・)」

もう既に花火はあがっていた。
花火があがるたびに歓声があがっているけど、この場所でそんな雰囲気はなく静かだった。
(なんか、気まずいなぁ・・・)そんなとき、和樹があのさ、って呟いた。

「なに?」
「今好きな奴とか、いんの?」
「え!?(いきなり?)・・・あー、い、いるけど・・・」
「・・・だれ?」
「(直球・・!)えー・・っと」
「言えない人?」
「いや・・・(てか、和樹だし)」

なんか和樹がじっとこっちを見ているから、あたしは恥ずかしくなって俯いた。
すると和樹までそっか、って俯いてしまった。なんだこれ。

「和樹、」
「ん?」
「あ、あたしが好きなの、か、和樹なんだけど・・・」
「・・・うそ」
「ほん・・・と(ってゆっちゃったよ、自分・・!)」