営業時間も終わり、
みんなは着替えておしゃべりタイム。

煙草臭いロッカールーム。

さっさと着替え、いつものように
誰よりも先に店を出る。




「お疲れ様でしたー」


「おつかれー」「明日もよろしくねー」

男性店員さんだけは挨拶を返してくれ、
店の女の子たちは当たり前のように無視。



「うざ。声も聞きたくねーわ」
「ははっ、ウケる〜」
「てか新しくボーイ(男性店員)入ってくるらしいよ〜」
「まじで!イケメンかな〜」


そんな会話を後ろにし、店裏の扉を閉める。





「……さむっ」


もうすぐ12月。
最近どんどん冷え込んで来て
吐く息も白くなる。



冬のここのネオン街は、少しだけ人通りがいつもより少なくなる。