「……家に帰るの、嫌だな…」 そう言ったわたしの一言は 独り言へとなっていた。 「……ハク、ありがとう。」 「倒れていたお前を拾っただけだよ。」 「それがありがとうだよ。ご飯も、ありがとう。」 「………」 ハクはそっと微笑んだ。 こんなに、人は温かい気持ちになれること。 生まれて18年。初めて知った。