なんで…。



響紀が、あんな簡単におっけーすると思わなかった。



断って欲しかった…。



知らない間に私の頬に涙が伝っていて



莉音「グスッヒック…」



莉音「グスッゲホッゲホッ」



苦しくなって…



でも、響紀は来てくれない。



だんだん本格的な発作になって近くの男のお医者さんが来てくれたのと同時に私は崩れ落ちた。



医者「大丈夫?」



莉音「ゲホッゲホッくる…しいっ」



私が息が出来ないと分かると、そのお医者さんは私を抱き上げて処置室へ急いではこんだ。



医者「大丈夫だからね。ゆっくり深呼吸しようか?」



声をかけられてると…



響紀「…莉音っ!」



響紀が処置室へ来た。



医者「響紀先生の患者さんですか?」



響紀「そう、ごめん。」



響紀は私の元へ来て聴診をしようとした。



でも、さっきの光景がフラッシュバックして…



莉音「ゲホッゲホッ…い…やっ!」



響紀の手を払いのけた。



響紀「…莉音?」



私と響紀の様子を見ていたさっきのお医者さんが来て…



医者「響紀先生?僕、見ますね?」



と気を利かせて来てくれて…



医者「莉音ちゃん?聴診するね?」



と私の服の中に手を入れてきた。



今は響紀より、このお医者さんの方が安心できる。



そして吸入を口元まで持って来て



医者「これすおっか。楽になるからね。」



私は素直に吸入をした。



しばらく、そのお医者さんに背中をさすられていると呼吸も正常になってきた。



医者「…もう大丈夫かな?」



莉音「…大丈夫ですっ」



医者「じゃあ響紀先生呼んでくるね?」



そのお医者さんは部屋の外にいる響紀を呼んだ。



そしてなにも言わずに出て行った。