莉音「いやっ…やりたくないっ!」



響紀「すぐ終わらすからね。」



俺は莉音の腕も持って消毒をしようとすると…



莉音「いやっ!…やめてっ…」



莉音は手を引っ込めようともがく。



響紀「ちょっとだからじっとして?」



莉音「やだっゲホゲホッグスッ…」



響紀「りーおん、大丈夫。深呼吸。」



そう声を掛けるけど…



莉音「ゲホゲホッハァケホケホッ」



咳が酷いので一旦針をおいて莉音の背中をさすった。



響紀「深呼吸だよ。」



莉音「ハァケホケホッハァハァケホっ」



莉音は俺の白衣をぎゅっと握ってきた。



響紀「ん、莉音?苦しい?」



そう聞くと小さく頷いた。



ベットの脇から吸入をとり、莉音の口に当てた。



響紀「大丈夫だからね。」



莉音「ケホケホッスゥーゲホッハァー」



響紀「ん、上手。その調子。」



莉音は発作が出て苦しいと、俺の白衣を掴む癖がある。



発作がおさまったところで莉音を横にした。



響紀「苦しかったね。ちょっと寝よっか。」



莉音のお腹あたりをリズム良く叩いてるとすぐ寝た。



寝た莉音に点滴を刺し、聴診をしてから医局に戻った。