「ねぇ、昼休みゲームしよう」
友達の一言が始まりだった。
「ゲーム?何すんの」
お昼ご飯を食べながら問う。
「簡単だよ」
口の中に入っている食べ物を飲んでから言った。
「廊下をね、目瞑ったまま真っ直ぐ歩けたらオッケー」
ゲーム提案者の優奈は、ルールを説明し終えるとまたお弁当をつっつきはじめる。
「なにそれ、簡単じゃん」
購買で買ったメロンパンを口に突っ込みながら美紅は言う。
確かに、廊下を真っ直ぐ歩くだけなら簡単だよね。
「でも、罰ゲームもあるよ」
優奈は楽しそうに言い出した。
「罰ゲームってなによ」
私は罰ゲームの内容が気になり、身を乗り出す。
「まだ決めてないんだよね。
ゲームで勝った2人が決めよう」
優奈の提案も、なんだか楽しそうだった。
私と美紅は顔を見合わせ、ニヤリと笑った。