「つ、めてっ…!!」

少ししてきた酷く冷たい感触に俺は思わず起き上がる。

そこにはタオルと近くの自販機で買ったであろう、スポーツドリンクを持っているジャージ姿の妃菜ちゃんがいた。


「え?ひ、妃菜ちゃん?」

俺は、いつもなら俺から行かなければ近づくこともままならない彼女が今目の前に居ることに戸惑う。


「…ん。」

小さい声でそう言いながらタオルとスポーツドリンクを差し出してくる。

俺はまた戸惑う。