『スズゥ~!!』



何人かの童子が縁側に座った私たちに駆け寄ってきた。




『ヒトウ様モ!』



『スズ、妾ノ毬ハ...』

さっきの童子がみんなの中から心配そうに顔をのぞかせる。





燈兜と顔を見合わせて微笑んだ。




平和で、微笑ましくて。

当たり前のように名前を呼ばれ、
頼ってもらえる。


当たり前のようで、
今まで私には与えられなかった幸せ。




「大丈夫、今探してる」



キョトンとした顔で私を見つめる童子達を前に
立ち上がって、少し縁側から離れる。