部屋を出て、縁側に腰掛けると
燈兜が歩いてきた。
『鈴姫。
何をシテおるノだ?』
「燈兜。
童子が毱を無くしたんだって泣きついてきたから
今から探すところ。」
私の隣に腰掛けた燈兜が
嬉しそうに笑った。
『そウか……!
そレデ?鈴姫ハどうやッテ探スつモリだ?』
楽しそうに聞く燈兜は
私が普通のやり方で探さないことをもう分かっている。
「わかってるでしょ?」
そう言って笑う。
「今丁度紙に書いたところなの」
そう言って手の中にある紙を見せた。
『ホう……
でハ、我二モ見せテクれるのでアロう?』
からかうようにそう言って
私の顔を覗き込んだ。
「ふふっ……もちろん。」