「へ……」
『すまヌな姫。
我は今ノ間に我ガ同胞に術をかケ、
姫の過去を少シばカリ覗カセた。
事情ヲ知ッテはおったが
認めルニはやはり証拠が必要だったヨウデな。』
そっか、だから……
「いえ……ありがとう、ございます」
『皆、どうだロウ。
疑っテイた者もコレで信用できルのではナイか?』
シン、として燈兜に注目している。
何かの空気のような流れを感じた。
『……こコに、鈴姫を歓迎し
我らの仲間とすルコトを宣言スる!』
燈兜の言葉が響いた瞬間。
バッと一斉に妖達が
片腕を空に突き上げて
各々の手から色とりどりの光を放った
各々の属性や妖気で違う光。
日が暮れ始めた空に光の柱が登った。
その光景が広がったのが
私が妖鬼族に入った瞬間だった。
コ コ