『集まッテイるカ』

燈兜が先に
縁側からつながる舞台に出ていく。




ざわざわとしていた辺りが
シン、と静かになった






チラリ、とこちらを燈兜が見た気がして
ゆっくりと燈兜の隣まで歩く。






『……聖林の、姫だッタ者ダ』

息を飲んだような、空気の動きが伝わる。

『一人、責任を押シ付けラレてイタ。
聖林の中デただ一人、
妖を…式を、道具扱いしなカッタ者だ。』



ざわざわとした空気が
私の不安を煽る。


ここで、認めてもらえなかったら……




『名ヲ、旧名咲。
鈴とイウ。
煌銘の鈴ダ。』


ざわつきが大きくなった。


……そう。

私が、……小学校まで名乗っていた
『煌銘の鈴』


コンビを組まされ始めたのは、小学校。

それまではたった一人で
仕事に行っていた。


その時の名が噂が今も妖の中で残っている

妖は、人よりも寿命が長い。
体も丈夫で致命傷が少ない。

だから、ここにいる妖は
当時の妖と同じなんだろう。