『姫ヨ、我ハむやみやたらニ人を襲ってイル訳では無い。
この屋敷は我ら鬼族のモノだ。
奥のノ部屋を姫が使ウトいい。』







そうだ...燈兜は私を助けてくれた……




「はい...!」



敬意を払わなくてはいけないのだ。

目上の相手。妖鬼族の頭...



『...?
姫...鈴姫。』


「はい。」



『我は、姫トハ対等にいるノだガ...?』



「い、いいの?」


また口調が戻る。





『あァ。
...先ほドまでの、
人格の解放の反動で幼くなってイタ意識も、
一時的な記憶の混乱も戻ったのダロウ?
もう以前と同じヨウニ頭脳明晰な姫に
戻ったようダ。』



やっぱり気付かれてたか……



「うん。
燈兜、本当に...ありがとう。」