亮side


力を使ってでも早く着こうと
無理やりに急いで、
着いたのは三時間後だった。


あっちこっちを力で跳んで、
出来るだけ急いだ。




誠に結界と近くの霊力を
使われた後を探してもらう間に
翔太の看病をする。


強い霊力に当てられたか……?
うなされている翔太。


「理事長、氷とタオルの替えです。」


「あぁ。サンキューな。」

部屋に入ってきた佐島から
二つを受け取った。


「遠山と関石はどうだ?
体調の変化は?」


「特にはないみたいです。
けどやっぱ疲労が半端ないみたいで
今はもう部屋で休んでます。
動いてないです。」



「そりゃそうだ」



六時頃に電話があったのにもう十時だ。

只でさえ疲れるだろうに
強烈な力で押さえ込まれたりしたら
疲労は余計にひどく溜まっていく。


「佐島、お前ももう休めよ?」


「………はい。」

「心配かもしれないが休んでおかないと
申し訳ないがいつどうなるかわからん。」