「「「「...」」」」
沈黙。
う~ん...
きっと九尾達が
治癒してくれとると言っても、
ちゃんと寝かした方がええやろし...
このままじゃ誰か来てもアカンし...
「っ...ゃ....」
咲希ちゃんが
うめいた、そのとき。
ヒュゥン
空気が切れるような音がした。
「!?
柳!?」
翔太が叫んだ。
『黙れ。咲が居るんだ。』
「っ...」
『お前ら、一体何やってた?』
静かに、水の上を滑る風のように
柳の声は聞こえた。
『お前らの事を認めてはいないが、
翔。
おまえは、まだ大丈夫だと思ってたんだけど...
俺の見当違いだったか?』
グッ、と唇をかみしめる翔。
「俺ら、論外なのかよ...」
光輝がつぶやく。
『あたりまえだ。
お前らは、咲に負担をかけて、
足手まといになってるだろうが。
咲のように親切な奴じゃなければ
とっくに妖に喰われていたはずなのに...』
真顔で、忌々しそうに毒をはいた柳。
「「「なっ...」」」
言い返そうにも、
なにも言い返されへん。
氷のように冷たく尖った声。