わからん。

俺が考えても
すくなからず咲希ちゃんに負荷が
かかってまう。




「「「……」」」

決まってへんのかいな




ふと咲希ちゃんに目線を落とす。

一匹の九尾が咲希ちゃんの顔に
頭ですりよってからこちらを向いた。

あの何もかも見透かす様な
透き通った目から強い意思を感じた。



キィン___

「っ!?」


【揺らすな
咲に負荷をかけるな
悪化させるなら手を出すな
咲に何かしたら許さない】



「っ!?」

頭の中に九尾の言いたいことが……

すらすらと頭で理解できた
霊力で伝わったのやろうか

何匹もいる九尾のなかで、
この子は男の子なんやと思った。

さっきの子とは、違う子…



九尾達は
みんな、咲希ちゃんのことが大好きなんや。

一匹一匹が支え方や伝え方は違っても、
咲希ちゃんのことを思ってるとわかった



…どないしよ

このまま、って訳にもいかへんしなぁ…

さっきっから黙ったまんま
何かを考えてる三人を見る、
けど、いい考えは思い付かへんようで
眉間にしわ寄せたり、なにかを呟いたり。