「っ...
ハァ..ぅ...ぁっ...」
苦しそう....
「もう少しやからな?
頑張ってや、咲希ちゃん...」
九尾達も、心配そうにしとるで?
咲ちゃんの体に、みんなすり寄って...
「咲!!!」
翔の声が聞こえた
声を出したいんやけど...
大声出したら、咲希ちゃん嫌やろうな...
なんや、頭痛そうやし
頭に響くやろか...
どないしょか...
困って咲希ちゃんを見た。
咲希ちゃんにすり寄っていた九尾が
こちらを向く。
目の奥まで見透かすような、
透き通った眼をしとる…
耳がピクッと動いた。
「...?」
なんや...?
くるっと向きを変えて
俺が入ってきた横道の方へ飛んでいく。
まさか、
考えてること、わかったんかな?
翔達を迎えに行けたら、
そうおもっとったんやけど...