さっきの九尾が
咲希ちゃんの前に飛んできてかばうように止まった




「何するん...?」

ジッと俺を見つめてきた。

「...?」




「..あぁ。
揺らしたらアカンのかいな?」


何となくそんな気がして
咲希ちゃんをそっと揺らさないように状態を起こして

さっきまで木で支えていた背中を、
俺の片足で支えるように立てて座った。

翔に電話をする。

『康平か!?
見つかったか?』

「あぁ。
見つかったわ。」

『今どこだ?
咲の状態は?』

息切れしながら焦ったように聞いてくる


「別館校舎の、渡り廊下近くの
校舎から見えないようになってる、
中庭におったよ。
龍也が知っとるはずや

咲希ちゃん寝てるように見えたんやけど、
近くに九尾達がおってな?
呼吸が不規則やし、尋常じゃないほど汗が出てるんや。」

『っ!!わかった!
今他のやつらと合流するから、すぐ行く!!』

ブツッ



咲希ちゃん...