プルルルルルル
「っ!?」
携帯がなって思考回路が停止する。
「なんや龍也、見つかったんか!?」
『いやまだだ
康平今どこだ!?』
「今……校舎の外におるんやけど
渡り廊下の下つっきろ思て。
さっきから中庭とかを探してんねん」
『それって……』
なんかを考える龍也の声。
「なんや?」
『康平それだ!
俺前にそこに咲希と行ったことある』
「ホンマか!?」
『あぁ
芝生に1本の大きな木がたってる中庭だ
校舎からは倉庫とか
建物の影になっててよく見えない』
…………
「おっしゃわかった!」
『頼む』
ブツッ
ツーツーツー
多分龍也が言ってたんて
ここのことやろ……?
脇道を急ぎ足で入っていく。
...ここに来たんは初めてや...
広場に大きな木が一本...
!?
木の下に誰か...
咲希ちゃん!?
全速力で走って木の下まで行った。
咲希ちゃんは、
木からの木漏れ日のある日陰で寝とった。
周りには九尾達が
すり寄っとったり、膝に乗っとったり...
『キュウ?』
一匹の九尾がこっちを向いた。
その目は、
なぜか不安げに揺れてるように見えて。
「...咲希ちゃん?」
寝ているから
返事がないと思っとったんやけど...
「咲希ちゃん!?」
息が不規則になっていて、
汗をすごくかいている。
え...
ちょ、待ち...
これ、ヤバいんとちゃうん!?
抱え上げて揺らそうとした。
が、
シュッ