あ~くそ!

何でこの学校は
こんなにも庭が多いんや!?

いつもならええとこやけど...
こんな時は全くうれしゅうないわ!!


別館校舎中庭...

校舎裏庭...

校庭横広場...

体育館横の空き地...


どんだけあんのや!?

こんなん、
絶対他の学校はあれへん!!


俺が知らんとこもあるやろし...


「あ~~!!!!」


咲希ちゃん、どこに居るん?


咲希ちゃん...
今ごろ倒れてたりせーへんかな...
大丈夫やろか...?
翔が意識失っとったんやろ?
もっと強い邪気が咲希ちゃんを今襲っとる?

「.....」

手を握り締める。

「くそっ」

もう一度、走り出す

「咲希ちゃん...」

思いつく限りの場所を探しまわる。

あいつらだって探し回っとるんや...
咲希ちゃん...





校舎の間をつっ切ろうと、
渡り廊下の間を走った。













「っ...?」

ふと、
なにか感じた気がして足を止めた。