康平side

「ちょ、咲希ちゃんは!?」

いつもどうり
一緒にお昼食べよおもてたのに、

「え、
誰も見てないのか?」

「どこ行った!?」

「また、斎藤みたいなことになったら
どーすんだよ!!」



咲希ちゃんがおれへん!!

翔太も龍也も、焦っとるし...



光輝は怖いっちゅーねん
もーちょい白なってくれへんかな...







少し考えてた翔太の顔色が急変する。

「お、おい!
俺が昨日倒れてた時、
咲、俺に何かしなたったか!?」




「あ、あぁ。してたよ。
なんか呪文みたいなの唱えて...」

「っまさか...
咲、あれを...?」

「なんや?
なんか心当たりでもあるんやったら
今すぐ言わんかい!!」




「...」

考え込む様な翔に、腹たった。

二人も同じやったみたいで翔に声をかけた。


「...昨日、
俺が倒れたのは、妖の邪気によるものだった。
体中に邪気が広がって意識を失った。
陰陽師でも、式でも、
深い傷を負った者からは体内の邪気を
祓うことはできないんだ。

だから処置する時には怪我をしてない者に移してから、式か別の術者が
祓ったりしないといけない。

多分咲は、俺の中から邪気を取り除き...
自分に、移したんじゃないかって...」