「おっはよー!」勢いよくドアを開けて、屋上の
清々しい空気を思い切り吸い込んだ。
朝の澄んだ空気は肺に届くと、そっと冷やした。

「澪…っ!?」いつもと変わらない3人がそこに
いて、少し驚いた様な安心した様な瞳を向けた。

間に少し沈黙があって、優しい空気に変わった。

「みー、心配してたんやぞ?」誠の言葉に音緒も
頷いて、お決まりというように頭を撫でた。

「…おかえり」まだ、険しい顔をしていた波崇に
ちょっと緊張したが、それはすぐに和らいだ。

ありがと、と聞こえない様に呟き、澪は笑った。
まだ身体は痛むが、さほど気にならなかった。