レジのところに置きっぱなしだったハンカチを無事取って、スタッフルームに戻る。


……篠塚君にまた絡まれたら面倒。


悪い子じゃないのは分かってるんだけどね。


顔もかっこいいし。


気配りも出来る。



……ああもう。面倒。


彼氏と別れたなんて、ばらさなきゃよかった……。


ゆう君と言い、篠塚君と言い。


三十路のおばちゃんを、振り回さないで欲しい。


あたしは、ただ、結婚がしたいの。


子どもも産みたい。


第一希望は男女の双子だけど、2歳差位でもいいな。


女の子と男の子ね。


はーーーーーーーーーーーぁ。


何だかぐったりしつつ、スタッフルームのドアを開ける。