1度トイレに連れていき、シャワーで咲子の身体を流し、新しい下着と服に着替えさせ、汚れた物を手で洗ってから洗濯機に入れ、ベランダの汚れを拭いて……


部屋の中でぬいぐるみで遊び始めた咲子の為にスナック菓子をお皿にあける。



『こんなはずじゃなかった』



時折、そんな言葉があたしの脳裏をよぎる。



その言葉は、1度出てくると中々消えてくれない厄介者で。




こんなはずじゃなかった。


こんなはずじゃなかった。


あたしの人生、こんなはずじゃなかった。


安物のスナック菓子を喜んで頬張る咲子をぼんやりと眺めながら、ふと考える。