「ね。このあと、披露宴あるじゃない?」


いずみが、ショールをかけ直しながら言う。


「うんうん」


「デザート美味しかったら、あたしもここにしようかな。日南子、被ってもいい?」


「素敵!んじゃ、リサーチするつもりでよーく食べないとね」



♪♪♪♪♪


明るい音楽が鳴り、チャペルの扉が開く。


幸せそうに微笑む、新郎と、若菜。


日南子といずみは、


「お幸せにーー!!」


と、手に持っていた花びらとライスシャワーを晴れた空に向かって投げた。


その向こうに、若菜がいる。



晴れた冬の空には、幸せな未来しか想像させない色が広がっていた。





*おしまい*