予想通り……と言うか。


窓からそっと見た店内には、沢山の人。


…………あれ?


でも、斉野君の姿が見えない。


勤務体制も何パターンかあるみたいだし、今日はいないのかも。


それならその方が好都合。


よし、と扉を開ける。


「いらっしゃいま……」


「あ…………」


な、なんで受付カウンターにいるのよ、斉野君……。


バッチリ目が合い、どうにもならないこの状況。


「この間は「この間は、すみませんでした!!これ!!お礼です、皆さんで!じゃっ!!」


シュークリームの入った箱を斉野君に押し付ける。


ひゃーーーーっっ。


もう、もう、心臓がもたないってば。


でももう、あたし、やることはやった!


「先輩、待ってくださいよーーー」


……は??

センパイ???


駆け出す足が止まる。