『どうやって1人で行けたのか』


という理由を説明するうちに、段々顔が曇ってきて。


あれ?


あれ?


と思い、何だか、考えていた方向に雰囲気が進まないことに焦ったあたしが


『美容師さんは、凄くかわいいって、何回も誉めてくれて』


と自ら航平から欲しかった言葉を口にした辺りで、物凄く不機嫌そうなオーラを放ち。


「……なんだよそれ」


鞄を受け取ろうとしたあたしを避けながら、そんな台詞を吐き捨てて部屋に行ってしまって。