―凜said―

散々みんなで騒いだ後、みんな帰っていった。京香さんも、晴先輩のうちに行ったらしい。


今日初めての、龍樹と2人きり。








...プレゼントってこーゆう時に渡すもん?
やばい、タイミング全然つかめないよ...!!




『お前先風呂入って来い』
って言われて、
あたしが先に入ることになった。







八神家のでっかい浴槽につかりながら、
あたしは色々考えた。








まだ、聞けてないんだよね....。
龍樹と夏樹のこと。


本当に双子の兄弟?
今までそんなこと一度も聞いたことなかったのに....。



夏樹はあたしと龍樹の関係を知っていた。
けど、
龍樹はあたしと夏樹の関係を知ってるの?
もし、知っていたとしたら....?








あたしはどうすればいいの?








龍樹を想う気持ちに嘘はない。
だけど....








夏樹を想う気持ちに嘘はつけない....。



あたし最低だ。
二股と言っても過言じゃない。







とりあえず今日は龍樹のことだけ考えよ。
だって、あたしがお祝いしなくちゃいけないのは....




夏樹じゃなくて、龍樹なんだから。







『好き』って言って、
『俺も』って答えてくれるのは、
もう夏樹じゃない。


龍樹なんだから。








夏樹はきっと、別の誰かに言っている。








龍樹がいれば、あたしは生きて行ける。








夏樹は....。