―未遥said―

凜との電話を切った後、
あたしは速攻で陽に電話を掛けた。




«...え?夏樹があの河原で凜と?»


夏樹がどうして今日、あの場所に来たかはわからない。





けど、きっと凜のことを想って来たに違いない。




『夏樹は凜に、他に好きな奴いるなんて嘘ついたんだよ...』




きっと夏樹は凜のことを考えて...
龍樹くんとの幸せを願って、
そんな嘘を吐いたんだ。







«あいつ、優しすぎんだよ。馬鹿かよ....»
陽の言う通り。




『でも、夏樹らしいね』
自分を犠牲にしてでも、
凜の幸せを願うなんて....



«本当だな....»








凜には何も言わなかったんだ。
ってことはやっぱり知られたくないんだ。








あたしはどうすればいいのかな...?



親友に嘘をつき続けるのは辛いよ。








ねぇ、夏樹。
夏樹の想いはどうなるの....?