―凜said―

風呂から出てきた龍樹はいつもと同様、
上半身裸だ。


『服着ろっていつも言ってんだろ!!』
あいつ人の話聞いてんのか!?
まじなんなんだよ!?
露出狂か!?
見せびらかせたいのか!?






『だぁから....今更何を言ってんだこのボケ!!』
ボケだと!?
いい度胸じゃねぇか!!



『うっさいハゲ!!』
『....ハゲてねぇわ!!』





龍樹様とのプロレスごっこ開始。
まぁ、あたしが勝てるわけもなく、




『....ギブアップー!!』
1分後、あたしのギブアップで終わる。








龍樹は缶ビール、あたしはオレンジジュースを片手に座った。








『龍樹くーん』
渡すなら、今しかない!!


『なんだ気持ち悪い』
....こいつ!!
....じゃなくて。







『お誕生日おめでとう』
あたしはぽっけに入れてあった小さな箱を手渡した。


『ぉう、さんきゅ』
龍樹は手に取ると、
『開けていーか?』
って聞いたから、つい可愛く思ってしまった。



『うん!』



龍樹は丁寧に箱をあけ、
中身を見ると、





『お前意外とセンスあるよな』
龍樹は、褒めてんのかけなしてんのか
わかんないことをいった。



『....ん?』
龍樹は突然、耳につけていたピアスを外し始めた。


右に4個と左に5個ついていたピアスを全部外し終えると、
あたしのあげたピアスをつけた。




『1個で十分だ』
龍樹はそう言って笑った。



....反則技じゃね!?
かっこよすぎじゃね!?///




『似合ってるよ』
そう言ってあたしも笑った。







『反則技。可愛すぎ』
龍樹はそう言って、あたしにキスをした。