高校に到着すると、部活で来ている生徒からの元気な挨拶が届く。
笑顔で挨拶しながら、クスクスと笑う生徒に少しだけ頬を染めた。
生徒はもう少し遅く登校して来るけど、それでも遅刻ギリギリはまずいよね。
明日からもうちょっと早く起きようっと。
……いや、深夜ドリームパインがやってなければな。
昨夜。
幼少時代、ハマったドリームパインがやってたわけで。
無我夢中でそれを鑑賞してしまったわけであって。
いいとこで終わってしまったから、多分今日か来週やるんだろうな。
これは絶対生徒に言えないなあ。
そんな事を考えながら、職員室の扉を開ける。
「安西先生、おはようございます」
うわ。
朝からいいモノ見た。
爽やか笑顔で、ニコニコと笑う彼。
久住航生(くすみこう)君。