それから低い静かな声で。
「なんて言うと思ってました?あり得ませんから。
俺がどれだけ好きだと思ってるんですか」
「っ……」
射抜く様に私を見つめながら言った。
心臓が早鐘を打つ様に、うるさく鳴り始める。
顔に熱を帯びて行くのを感じた。
「あの、先生。俺が大人しいからって舐めてません?」
舐めてなんか、ない!
全然、舐めてない!
今も、ドキドキして堪らないのに。
私は視線を合わせてられなくて、ふいっと顔を背ける。
だけど、それを久住君が許してくれない。
ぐっと顎を掴んで、久住君の方に向かせるとゆっくりと顔が近付いた。
「好きです、先生」