「じゃあ、応援する」

「……辻先生」


鼻の奥が、ツーンとしたよ。
危うく涙するとこだったよ。
この人、ツンデレ女王だよ。

本当に素敵過ぎる。

私、辻先生が男なら間違いなく惚れてた。



「本当に、辻先生女で良かったです」

「どういう意味よ」

「そのまんまですー」

「ええ?」


そう言いながら、辻先生と私は笑い合った。


そこへ。


「あ、安西先生っ」


パタパタと私の元へ走り寄って来たのは、久住君だ。
衣装はもう着替えちゃったらしい。残念。


「劇見たよー」
「面白かった、まさかの犬とは」


「えっ見たんですか!?」


うわー恥ずかしいと、頬を染める久住君。


「…虐めたくなるなあ」


ニヤっと笑いながら呟く辻先生に、私と久住君は二人してビクッと肩を揺らす。

辻先生が言うと、シャレになりませんから。
それ。