「そりゃぁさ、アンタ。
  言葉足らずなアンタが悪いよ。」


 「はぁ?俺何も悪くねぇしな。」





 あ、不貞腐れた。






 「別に。お前以外に興味ねぇし。」





 キュン♪






 あぁまた…
 やられた。今キュンてきた。






 「何であたしなの。」


 「ん?ん-…内緒。」






 なんだそれ!!
 チョー気になるし!!






 「まぁまた今度な。」





 はぐらかされた!!
 何か悔しいんですけど!!





 「映画。始まるぞ。」


 「あっ!ホントだ!!」


 「そろそろ行くか。」


 「あっ、うん。」








 そう言って席をたった雄飛は、あたしが
 レジにつくまでの間に支払いを済ませていた。




 割り勘にしよって言っても聞いてくれないから
 何だかちょっと悪かった。

 でも雄飛いわく



 「女が遠慮なんてすんな。
  俺が出してぇから出したんだ。」




 なんてカッコイイ事を言っていた。




 雄飛のカッコよさって天性なのかもしれない



 あたしはそう思った。