「うぅ―…(泣)」


 「あぁ~あ!!怜鼻水!!
  もぉっ!!ホント子供なんだから!!」


 「びおん~!!」


 「はいはい分かった。
  屋上行こうねぇ~。」





 そしてあたしは魅音に連れられて屋上へ―――








 「んで?」


 「あだじねっ…わがんないど…。」


 「れ~い!!先鼻水ふこぉね♪」


 「う"っ…ぐずっ…う"っ…。」








 「落ち着いた?」


 「うん…ごみぇん。」


 「(かわいぃなぁ)何か王子がアンタ好きなの
  分かる気がするわ♪」


 「…あたし好きって言われてないよ。」


 「(はぁ!?この子は何を言ってるのかしら…)」






 そうだ。あたし1回も雄飛に
 好きって言われてない。





 「ち…ちゅうされたり…
  ギュ-てされたり…
  お…俺のモンになれって言われたけど
  好きなんて言われた事ないもん…。」


 「はぁ…(何を言いたいの?)」


 「雄飛は…あたしをからかってるんだよ…」





 チ―――――――ン







 「(何てニブイ子なの!!てかあほ!?)」





 雄飛はカッコイイ。
 性格はちょっとアレだけど…
 すごくモテるって知ってる。
 そんな人があたしみたいな奴に本気になんて
 なるわけないよ…。