「充をぶっ飛ばしたら、あたし余計に
  雄飛の事好きにならない…。」




 ハイ!!ちょっとかわいこぶってみた―!!
 自分さぶ――――!!!!








 「こんなに…………」


 「へぇ????」


 「こんなに俺が言ってんのにお前は…」



 「ちょっ!?雄飛!?」



 「そうか…分かった。」






 バタン…





 「行っちゃった…」


 「あぁ~あ。王子かわいそ~。」


 「魅音まで!?ねぇ!!
  あたし何か悪い事言った!?」


 「さぁ~ね~。」






 なによ…。
 何かあたしが悪い事したみたいじゃない。
 だって普通の事じゃん。
 好きじゃないから付き合えないって、
 そう言っただけじゃん。






 「ぬぁぁぁぁぁぁぁ!!
  知るか―――――!!!!」





 この時あたしはまだ、あの魔王の恐ろしさに
 半分も気付けていませんでした―――。



 そう。アイツがどんな性格か。
 あたしは忘れていた…。