そう。それはあたしがまだまだ中学1年の時―







 「充ぅ-!!帰ろ-!!」



 「なぁ怜。お前鎌倉に告られたってまぢ?」


 「うわ…。何で知ってんの!?」


 「今日さ、アイツに付き合ってんのかって
  聞かれたよ。」


 「うん…それで?」


 「付き合ってないって言った…。」




 そっか…
 だって付き合ってないもんね…仕方ないよ…。
 でもちょっとショックかも…。
 あたし、どっかで充はあたしの事ちゃんと
 思ってくれてるって思ってた。





 「うん。だね。だってホントの事だし…。」




 やば…
 分かってた事だけど泣きそう…。





 「でさ、ホントにしちゃおっか。俺ら。」






 「え…?」



 「付き合お。怜。」






 聞き間違いかと思った。
 あたしがずっと聞きたかった言葉…
 やっと聞けた…。





 「みつっ…みつるぅ-!!」

 「俺ずっと好きだったんだよ?知ってた?」


 「あたっ…あたしの方が…!!」


 「俺ら、両思い♪ね♪」





 ずっとずっと好きで、やっと伝わった瞬間。
 あたしは涙で前が見えなかった―――。