「…………………」


 「風呂入ってくる。」


 「はい…」


 「冷蔵庫ん中のモン勝手に取っていいから。」


 「はい…」




 あたし何でここに居るんだろう。
 なんでコイツのペースに巻き込まれてんの。





 「…………広い部屋。」




 そうだ♪




 「アイツの弱みを握ればいいんじゃん♪」




 ガサガサ





 「いいもん発見♪」




 雄飛のアルバムらしいモンを発見♪
 恥ずかしい写真とかないかなぁ~♪




 「これ…弟?」


 「なに見てんの。」


 ビクゥ!!



 「こっ、これ弟?かわいぃね★」



 「…おぉ。」




 あれ?何か反応うす…



 「てか何で雄飛1人暮らしなの?
  しかもこんな広い部屋!!」


 「……………」




 あれ…何かまずい事言ったかな?




 「ゴメン!!言いたくなかったらいいよ!!」


 「いや。別ににいい。ただ…」


 「ただ…?」






 それは、あたしなんかが聞いても良かったのか。
 そしてあたしはコイツを…
 篠崎雄飛を誤解していた。
 顔がいいからって、何にも苦労なんて知らない
 そんな男だと思っていた。