「あの時、芽依思ってただろ?『あっちゃん好き〜幸せ〜』って」


「う……思って、ないもんっ!」


意地悪なあっちゃんに、ほんの些細な抵抗。


あっちゃんは何も言わずに、私の瞳をジーッと見つめる。



綺麗なその瞳に、私は吸い込まれてしまいそうで……



「『あっちゃん愛してる』って、思ってたの……」


思わず言ってしまう、本当のこと。


「ぷっ」


そして真っ赤になった私を、あっちゃんが笑うんだ。



「なッ!笑わなくても!」


「素直で可愛いなぁ、って思わずね。」



可愛いって思ったら笑うの?


あっちゃんて不思議な人!



「今日は初めてだから優しくしたけど……」


「………?」




「次はもっと激しく気持ちよくしてやるからな?お姫様。」


「…………っ」



また真っ赤になった私を見て、ニヤッて笑うあっちゃん。



本当に意地悪でドSで


エッチで性欲旺盛で


でも本当は優しくて……




そんな悪魔のような王子様に



私は一生適わない……



*