「なぁ、二人は付き合ってるのか？」


キャプテンの言葉に、岡田さんは頬を赤らめる。


おいおい、何その反応。



「付き合ってないですよ？」



勘違いされるって。


俺の言葉に、岡田さんはあからさまにシュンとした顔を見せた。



「篤志ってさ、好きな女いるだろ。てか、大事な女」


今度は、村谷先輩の言葉に俺が目を丸くする。



「なんで、ですか……？」


「たまにさ、調子いい時と悪い時がわかる。だから好きな女と何かあったのかなぁ？って。ま、それは俺基準なんだけど」



見せないようにしていたはずなのに。


キャプテンは、『全然わからなかった』とぶつぶつ呟いている。



村谷先輩だけに、わかった……？


「俺に似てるって言っただろ？俺も、そうだから」


え………？


て、ことは。


村谷先輩にも好きな人がいて、その人と何かあったら調子が変わるのか……？



「ここだけの話。俺、彼女いるんだけどさ、そいつがすっげーひねくれてて、素直じゃなくて。でも死ぬほど可愛いんだ。ハマってる」


噂で聞いたことがある。


村谷先輩はすごくモテたけど、絶対に彼女を作らなかった。


それは、その人が好きだったから……？



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