「芽依ちゃん」
隣に立っていた悠ちゃんが話しかけてきた。
「帰りは篤志と一緒に帰らないの?」
「うん。断られたからね」
あっちゃんらしい、温かい理由で。
「知ってると思うけど」
悠ちゃんはあっちゃんの背中を見ながら言った
「篤志あぁ見えて寂しがり屋だからさ、」
芽依ちゃんは、アイツから離れないでやって
悠ちゃんは、笑顔で手を振ってあっちゃんの背中を追った。
勘が鋭い悠ちゃんのことだから
ずっとわかってたのかもしれないね。
私があっちゃんを好きなこと
二人の約束
二人の未来でさえ
悠ちゃんには見えていたのかもしれない
私の願いも悠ちゃんと同じだった。
『あっちゃんと私の未来が、いつまでも交わっていますように』
ねぇ、あっちゃん
大好きだよ、今でも
返ってくるはずのない答えを待つのに
慣れてきちゃったよ
ねぇ、あっちゃん…
*