「んっとに芽依は泣き虫だなぁ…」


「だって…っ」


あっちゃんは私を優しく抱きしめて、背中をポンポンってする。


まるで子どもをあやすように。


だけど私はそれで、すごく落ち着くんだ……



「俺のこと好き?」


「…っ、大好き…っ」


「ハハ、俺も」


そう言ってあっちゃんは、私の頬にキスをした。



「そろそろ親父に言わなきゃなぁ」


「何を?」


「芽依をお嫁さんに貰いますって」


「実のお父さんに言うってなんか変だね」


「……確かに。俺、殺されるかも。付き合うの認めてもらうのにも5発は殴られたからな」


「あっちゃんが死んだら私も死ぬよ?」


「それなら、意地でも死ねねぇな」



あっちゃんはそう言って、私にキスをした。


ねぇ、あっちゃん。


いろいろなことがあって、お互いに傷つけ合ったよね。


だけどね、どんな時にも


「あっちゃんが好き」


って気持ちだけは、私の心から消えたことはなかったんだ。


ずっとずっと、大好きだよ。



「あっちゃん?」


「んー?」


「大好き!!」


私がそう言うと、嬉しそうに微笑むあなたが……





[END]