「あれ、亜由美ちゃん指輪つけてる!」
みなみが言うと、亜由美ちゃんは頬を赤くしながら左手を見せた。
「うん、予約、だって」
そう言う亜由美ちゃんはすっごく可愛かった。
亜由美ちゃんは高校を卒業してから年上の彼氏ができて、すごくラブラブ!
見てるコッチが恥ずかしくなるくらい。
「芽依ちゃん、アイツは?」
そう声をかけてくれたのは亮太郎くん。
亮太郎くんは仕事でずっとアメリカに行ってたらしくて、今日は久しぶりの日本。
エリートなのに、亮太郎くんは高校の時から少しも変わってなくて少し安心した。
「はぁ、どこ行ったのかな。ちょっと探してくるね!」
私はみんなの元を離れると、走り出した。
そして、小さな庭にさしかかった時。
「…いた……」
ベンチに座って、タバコを吸う後ろ姿。
「こら!」
「いてっ!」
頭をコツンと殴ると、彼はタバコを消して私を見た。
*