走って走って、校舎の裏庭にある焼却炉に向かう。


教室を出る瞬間に見た、岡田さんのあの笑顔。


まさか、まさかだよね……


頭に浮かんだ最悪のケースを無理やりかき消す。



その時。



「芽依ちゃん!!」


名前を呼ばれて振り向くと



そこには亮太郎くんと、


……朝陽がいた。


「朝陽!!みなみは……」


「よう、平岡。お前も見たんだ、あの写真」


そう言って笑った朝陽の目線が、私の手に移った。



「その写真…」


「焼却炉で燃やしてもらうの!」


そう言った私を、朝陽は鼻で笑った。



「無駄だと思うぜ?」


「え……?」


「そんなことする犯人はきっと、その写真パソコンに保存してるだろうし。何枚でも作り出せるだろ」



ねぇ、朝陽


本当はそんなこと言いたくないんでしょ?



「信じたいくせに。」


「は?」


「この写真、ゴミ箱に捨てたんでしょ?私が今からしようとしてることと同じじゃない。」


「……っ」




*